1.使用したのはスチームファースト
2.スチームファーストで落とせる汚れと落とせない汚れ
3.お風呂のカビ汚れを徹底お掃除
4.細かい溝に活躍するスチームファースト
5.浴室中を掃除できるスチームファースト
6.特にひどい!触りたくない排水溝
7.スチームクリーナーは結局使えるの?
8.まとめ
スチームクリーナーでお風呂掃除をするのは、実際のところどうなのか。
お風呂掃除にはスチームクリーナーがあった方が良いのかどうか、検討中の方のために、ひどい汚れのあるお風呂掃除をしながら、使い勝手の良さ、有用性について、レビューしていきたいと思います。
お掃除にあたって、汚れを用意しました。
もともとあまりキレイではない古い浴室ですが、しばらく掃除や換気を控え、カビを発生させるままにして、多少故意に汚れを作りました。
お風呂の汚れを発生させるのはとても簡単です。
掃除をせず、換気も控えれば、古い浴室ということもあるのでしょうが、あっという間にカビが発生します。
また、今回掃除するにあたって、経年による自然な汚れもあります。
例えば、水の中に含まれる金属成分のせいで起こる錆の色。
排水溝部分のゴム状パーツなどは、長い時間の中でついてしまった汚れです。結論を言えば、このような汚れはスチームクリーナーで落とすことはできません。
比較的古いお宅で、くすみや着色汚れをさっぱりきれいにしたいとお考えの方は、スチームクリーナーでは満足できないかもしれません。
このように、このレビューではスチームクリーナーで落とせる汚れ、落とせない汚れの区別などの参考にもなればと思っています。
スチームクリーナーと言えばこびりついた頑固な汚れも取れるというイメージがあるかもしれませんが、わりとはっきり、扱える汚れとそうでない汚れが区別できます。
これは、実際に使ってみるまではよく分からないことですから、例えばここの掃除がしたいという理由でスチームクリーナーを検討していても、それが本当に落ちる汚れなのかを購入前に判断することは難しいと思います。
このレビューが、掃除にスチームクリーナーを使おうかどうか迷っているという方の参考になればと思います。
私が使用したスチームクリーナーは、スチームファーストという製品です。
ネット販売しかしておらず、卸売や店頭販売がされていない分、高性能の割にお手頃な価格で購入できるスチームクリーナーです。
気になる性能を具体的に言えば、スチームファーストは100度の高温スチームを噴射でき、満タンで約45分の連続噴射が可能であろ、汎用性が高いキャニスター式(掃除機のような形状)であるというスペックを持ち、間違いなくトップクラスに類する製品です。
これに12種類のアタッチメント、組み合わせて使うことで頑固な汚れにも対応できる専用洗剤(スチームマジック)も付属されており、家中のお掃除に対応できるスチームクリーナーです。
今回はこのスチームファーストでのお風呂掃除の様子をレビューします。
スチームファーストで落ちない汚れは、他の製品でも落ちないと考えて良いと思いますから、ぜひ、どの程度の汚れが落ちて、どんな汚れは落ちないのかを、よく確認していただければと思います。
スチームクリーナーは普通では落とせない汚れを落とすための道具ではなく、落とせる汚れをより簡単に落とすための道具です。
ゴシゴシこすってもとれない、洗剤をつけても落ちない、でもスチームの力なら取れる、なんてことはあまりありません。
ではどんな汚れに有効なのかと言うと、こすったり洗剤をつけたりすれば落ちる汚れだけど、力を込めなきゃ取れない、入り組んでいて、歯ブラシとか綿棒とかで掃除をするのが面倒、時間がかかりそう、といった汚れに、スチームファーストは大活躍します。
お風呂掃除のときにスチームクリーナーを使うとして、例を上げるとすれば、カビの汚れは落とせるけど錆の汚れは落ちません。
ステンレス部分の汚れは取れるけど、ゴムパッキンの汚れは取れません。
スチームクリーナーでは高温と圧力で汚れを取ります。これらがあまり意味を持たない長年の着色汚れのようなものを落とすには、その素材にもよりますが、科学洗剤が必要になってくるでしょう。
それでは、具体的にどんな風にお掃除したのかを見てみましょう。
かなりひどい汚れを掃除しました。
しばらく掃除してなかったお風呂のカビ汚れは強烈ですので、閲覧注意です。
まず、水道についた汚れです。 「水道掃除前」
このような汚れは丁寧に拭き取れば落ちると思いますが、ゴム手をしていても、手で掃除するのは多少抵抗がありますよね。
それに、意外に細かい仕事になりそうです。特に、このような箇所もあるので、手で掃除するのは大変なのではないでしょうか。 「水道 細かい箇所」
こういったネジのギザギザや、手が入りにくいところ、細かい溝の汚れも吹き飛ばしてくれるのは、スチームクリーナーの便利なところです。
目に見えない奥まったところから汚れが浮き出てくるのは面白いし、スッキリします。
本来であれば歯ブラシや綿棒といったアイテムが必要になってきそうですが、スチームクリーナーであれば何も必要ありません。
また、意外に死角部分にたまった汚れに気付いていないなんてこともあります。 「水道 裏」 相当の汚れです。ピンボケですみません。
スチームを使えば、洗剤を使わなくてもステンレス部分のくすみや水垢も取れてピカピカになるので、見た目にもすっきりします。 「水道掃除後」
ここのお掃除はとても簡単で、ものの数分で終わってしまいました。 余談ですが、水垢と言えば、スチームファーストには「カルキ除去パウダー」がついてきます。お得な理由の一つです。
スチームファーストなどクリーナーはしばらく使っているとカルキ成分が固まり、故障の原因になります。
これを防止するため、カルキ除去パウダーを水に溶かし、スチームを噴射させるケアを行うのですが、このとき、浴室のうろこ状の水垢などをすっきり取るのに使えます。
今回は残念ながら、既に使い切ってしまっていたのでレビューできませんでした。
続いて、このような手すりや、浴室の溝を掃除していきましょう。
かなりカビが溜まっています。特に溝部分にひどい汚れがあることが分かります。
普段から小まめに換気と掃除をしなければ、お風呂場ではあっという間にカビが発生します。
特に、やはり覗き込まなければ見えないところは要注意。
「手すり 裏」
触りたくないし、スポンジなどを使うのにも抵抗が起きるレベルの汚れですが、スチームであれば簡単に吹き飛ばせます。
ブラシのアタッチメントをつければ、こういった溝もしっかり掃除できるから、歯ブラシで掃除をするよりは随分楽になるような気がします。
これはまだブラシをつけていない状態で使用したときの写真ですが、スチームを当てている部分の汚れがなくなっているのが分かるでしょうか。
ここもあっけないほど簡単にキレイになりました。 せっかくためたカビ汚れだったのですが、スチームファーストはなかなか強力です。
溝という溝にカビが溜まっていますが、特に気になったのは天井付近の汚れです。
ここでご紹介したいスチームファーストの長所の一つが、リーチの長さです。
電源コードが長いということもありますが、ホース部分も十分な長さですので、このように、天井際まで届かせることができます。
力もそれほど必要ありませんから、とりあえず届いてくれれば十分にお掃除が可能。あっという間に終わります。
「天井溝掃除後」 あーしかし角のところ、よく見ると黒ずみが残っていますね。
正直なところ、ここはうまく掃除できませんでしたので早々に切り上げました。これはムキにならないで歯ブラシかなんかで掃除した方が早いなと考えたからです。
届くのは良いけれど、距離があり、スチームを噴射すると蒸気で汚れが見えなくなるといった不都合もあるのです。
このように、スチームクリーナーは決して万能ではありません。
届きにくいところや、いまいち角度が悪いところは、うまくスチームが当てられなかったりして、ちょっと工夫が必要になるところもあります。
スチームファーストを使っていると、予想してなかったけど意外に便利というところと、ここには使えると思っていたのに意外に使えないというところが見つかっていきます。
この、意外に使えない部分を多く感じると、損な買い物をしてしまったという気持ちになると思いますから、スチームクリーナーの長所と短所をよく検討した上でお買い物をすることをおすすめします。
最後に、排水溝のお掃除。 ここが最も汚れている、いわばボスの個所です。 相当の汚れなので閲覧注意。ちょっと小さ目の画像にします。
ビッシリとカビが生えてしまっています。洗剤等のこびりつきもあるでしょう。
この浴室では網状の部分と、円柱上のものが重なって、排水溝に設置されていたものを、分解したものです。 形状は複雑で、見るからに面倒くさそうですが、これもスチームならば比較的簡単に落とすことができます。
これは随分古いお風呂場ですので、今は同じような形状の排水溝の受け皿はなかなかないかもしれません。
しかし排水溝付近の掃除は入り組んでいる構造のものが多いと思いますし、もっとも汚れが溜まりやすい部分でもありますから、嫌なものですよね。
スチームクリーナーであれば、ほとんど手を触れることなくこのような複雑な形のものも掃除することが可能です。
「汚れが吹き飛ぶ」
しかし、思ったより簡単には落ちません。表から裏から、スチームを当てます。
特に汚れが目立つ裏側はもっとスッキリとスチームの圧力で落とせると思ったのですが、意外に手間がかかります。
そこで、あまり気は進みませんが、ブラシのアタッチメントをつけようと思います。
ブラシのアタッチメントをつけると汚れは取れますが、汚れに対して直接ブラシが触れるので、今後使うのに抵抗が生じるというデメリットがあります。
キレイに洗えば気にならないという方なら良いのでしょうが、私の場合今後キッチンには使いたくないな、と考えてしまいます。
ブラシでこすりながらスチームを当てると、汚れを掻き出し、吹き飛ばしながら掃除することが可能です。
「ブラシで掃除」
やっていて思いましたが、これなら、水道水を当てながら歯ブラシ等で掃除をしてもあまり変わらないかもしれませんね。
ブラシ+スチームで素早く掃除ができるという実感はありますが、スチームクリーナーでなければならないとは感じません。
スチームクリーナーの使いどころは、なかなかやってみなければ分からないところも多いです。
スチームで掃除するというのは面白いのですが、冷静に考えれば手でやった方が早かったり、他の道具を使った方が早かったりすることもけっこうあります。
スチームクリーナーを試してみたくなる気持ちはよく分かりますが、購入の前に、スチームクリーナーが適した汚れなのかを、このようなレビューを見てよく検討してから決断することをおすすめします。
「排水溝 掃除後」キレイになりました。
しかし、縁の劣化したゴム部分、そしてよく見なければ分かりませんが、錆ついてしまっている部分はスチームで落とすことができませんでした。 「錆とゴムの汚れが残る」
このように、冒頭の方でも触れましたが、スチームクリーナーは、簡単に落とせる汚れ、アタッチメントなどを利用すると取れる汚れ、そしてどうしても取れない汚れがあります。
例えば、分かりにくいですが、以下のような汚れも取れない汚れです。 「錆 取れない汚れ」
この壁の赤っぽく色がついている部分は、垢ではなく錆の色です。 これはいくらスチームを当てても落ちません。
スチームファーストについてくるスチームマジックという専用洗剤があるのですが、これを使用しても落ちません。
この汚れには「錆落とし」が有効で、これを使えば落とすことができます。
スチームクリーナーがあって良かったという場合もたくさんあります。
お風呂場の掃除であれば、スチームで掃除をすることで、すべて手で行うよりは随分楽になると思います。
今回は壁の掃除はしませんでしたが、アタッチメントを利用し、壁全体をサッパリキレイにすることも簡単にできるでしょう。
しかし、そもそもこれほど汚れていない浴室の場合、つまり汚れるのを防ぐための掃除や換気をしっかりやっているご家庭では、スチームクリーナーは無用の長物となるかもしれません。
いつも通り、小まめに掃除を続けていれば、スチームを使うまでもないと思います。
基本的に、スチームクリーナーは大掃除向けだと思います。
大掃除と言えば大晦日にまとめてというご家庭も多いと思いますが、理想は例えば季節の変わり目ごと、3か月ごと、といったペースで行いたいものですよね。
スチームクリーナーがあることで浴室のみならず、窓や壁、キッチンなどなど、家中の少々面倒な掃除を行う際の負担が減ります。
スチームファーストであればたっぷり45分の掃除が可能ですから、サッとお風呂掃除して、床の拭き掃除をして、キッチンの換気扇を洗うくらいのことはできてしまうでしょう。
大掛かりな掃除の負担が減ることで、結果的にひどい汚れを防止する掃除が可能になると思います。
今回レビューした浴室のような局所的なひどい汚れ、もしくは、広範囲の面倒な掃除にスチームファーストは使える、と覚えていただけると良いと思います。
その中でも、スチームが適した汚れ、適さない汚れがありますから、購入前にはよくスチームクリーナーの性質を知ることが大切です。
今回、スチームファーストで楽しく掃除をするために半ば故意にカビを放置しましたが、少々やりすぎたという反省があります。
しかし、カビがスチームで吹き飛ばされながら取れて行く爽快感は味わってほしいところ。
浴室や洗面台、キッチンなど、水回りはちょっと油断すればすぐに汚れてしまいますから、ちょっとまとめて水回りの掃除したいなとお考えの方には、スチームクリーナーでのお掃除は大変おすすめです。